~ダイニングテーブル再塗装~
ダイニングセットの修理のご依頼をいただきました。
30年以上愛用されている品物で、とても大事に使っておられました。
まずはダイニングテーブルの方は、大きな凹みやキズはなくパッと見気にならないのですが、
汚れが落ちなくてギラつきが出始めており、台フキで拭いてもキレイにならない状態。
新たな商品の購入もご検討されてましたが、愛用されていて思い入れも強い品物でしたので再塗装する方向性で進めることになりました。
もともとしっかりしているテーブルで、天板と脚の接合部分もグラつきが無く、ボルトも錆が無くしっかりした状態でしたので、安心して進める事ができます。
~まずは既存塗装を剥がす工程~
再塗装の前に、既存の塗装を剥がすところから始まります。
表面を2㎜程度研磨して木地を剥き出しにします。
表面上の細かな傷も取れて真っ新な状態です。
この状態で凹みや割れがありましたらパテ埋めなどを行いますが、とてもきれいな状態でしたので、塗装の工程に入りました。
~椅子の色に寄せて塗装~
今回は椅子の再塗装を行わないので、既存の椅子の色に近づけなければなりません。
厳密にいえば、全く同じ色にはなりません。
同じ家具でも製造された時間や季節によって色のばらつきが出るのは致し方ない事です。
なので再塗装の場合は、塗り重ねる事により色を近づけていきます。
塗装を繰り返すことで、深みのある色になっていきました。
ここからはウレタン塗装を行い仕上げになります。
~ウレタン塗装でコーティングして納品~
仕上げにウレタン塗装でコーティングして完成です。
最近は「オイル塗装」も増えてきましたが、数年スパンで再塗装が必要となりますので、手軽で長持ちするウレタン塗装の主要も多いです。
美しいツヤを出し、何年も水拭きに耐えられる傷に強い仕上がり。
新品に生まれ変わりましたね。
~背面ラタン張りのダイニングチェアー~
ダイニングチェアーの修理依頼もいただきました。
こちらもテーブルと同じく30年以上ご使用いただいてますので、クッションやカバーで隠れてましたが、目に見える部分が傷んでおりました。
背面のラタン部分が破損していて完全に抜けていて、座面のクッションも張地が裂けて中身のウレタンもつぶれてしまってます。
修理の方向性のお話を伺っていましたら、籐や布でなくてビニールレザーへ、
色も最近入れていただいたソファーの色に合わせて作り直すことになりました。
~ビニールレザー張りのダイニングチェアーへ~
背面は籐を取り外し、不織布の下地を作り、0.5㎜のソフトウレタンを挟み…
座面はソフトウレタン2㎝、チップウレタン3㎝を重ねて、ビニールレザーを張り完成いたしました。
もともと5㎝程度の厚みの座面でしたが、ウレタンがつぶれてヘタっており、ようやく本来の座り心地に戻りました。
リビングダイニングですので、ゆっくりご飯を食べお酒を飲みテレビを見ながら会話をする…
居心地の良い空間になったかと思います。
無事に納品も終わりお客様にも喜んでいただきました。
30年以上ご使用いただいてますが、さらにこれから数十年と、末永くご愛用されたら嬉しく思います。